カウンセラーより ご挨拶

しゆうなおみ 

 

1962年東京生まれ 東京在住

 

父は医師、母は専業主婦でした

わたしが小学生の頃に父が開業しました

母はわたしと兄弟にいつも

「お父さんに恥をかかせてはいけない」

という事を言い聞かせました

確かに、信用第一の仕事ではあります

 

ただそれだけでなく、父をスーパーヒーローだと思わなくてはいけないような雰囲気がありました

父自体は別に、自分をえらいと思っているわけでもないし、家族に服従を命じていたわけでもありません

でも何故か、常に

「お父さんの言う事が正しい」

「お父さんの言う通りにしなくてはいけない」

という暗黙の了解が家族の中にありました

 

子供達は次第に大きくなり、個性がはっきりしてきます

しかし男子は医者に、女子は医者と結婚する、それしか認めない、になっていました

 

兄弟は次第に荒れていき、医者にもならず、やがて出て行きました

 

わたしは親戚が持ってきた、大学病院の医局秘書の仕事につくよう強要され、逆らえずそうしました

行ってみるとそこには医者の娘ばかり

皆、同じような境遇の人達ばかりでした

 

「お父さんが絶対」

「お母さんは「お父さんの言う通りにしなさい」ばかり」

医者になるか医者と結婚する以外の選択肢が無い

それ以外の道を選ぶと落伍者のように扱われる

(そしてやはり、医者にならなかった男兄弟の代わりに、跡継ぎにされようとしているのでした)

 

うちだけじゃなく、皆そうなんだ・・・・・

他の“お嬢さん”達に出会って、それが分かりました

傍からは、恵まれた幸せな人生を送っている“お嬢様”に見えていると思います

でもその人達は実は、家庭の中で孤立していて、家庭内の状態を外部にもらす事も「してはならない事」だと思っていて、どうにもならなくなっているのです

 

わたしは数え切れないほど見合いをさせられました

総て医者でした

兄弟が医者にならず、その上出て行ってしまったとあれば、もうわたししかいないからです

その頃のわたしはもう、一方的に何かを押し付けられる事に耐えられなくなっていて、見合いも総て断っていました

大学病院の仕事も、後から入ってきた秘書とそりが合わず、辞めてしまいました

 

その後は父に頼まれ、父の診療所を手伝うようになりましたが、自分自身がどんどん“おかしく”なっていくのを止められませんでした

めちゃくちゃにお金を使ってしまったり(家のお金を使う事はなく、自分のクレジットカードやキャッシングで自転車操業状態になりました)、ネットでおかしい人達と次々知り合っては、もめて大事になった事もありました

 

こうした状態から脱出できたきっかけは、皮肉ではありますが、ネットで知り合った人ともめた後に受けてみた「性格心理学」という講座でした

そこから興味をもって、カウンセリングやセラピー、またスピリチュアルも、次々受講していきました

 

気が付くと、両親との仲もいつの間にか修復できていました

 

その後、後継者のいない診療所は人にゆずる事となりました

新しい経営者から請われてわたしは残って働く事になりましたが、新しい院長とも、以前からいた職員達とも、うまくいかず、わたしはボロボロになっていきました

立場の変わったわたしに対して、彼らは容赦なく嫉妬の牙をむいたのです

 

でもそれもまた、カウンセリングやセラピーに自分の意識を向けさせる要素となりました

どうしてこうなるのか

どうしてこうなったのか

どうしたらこうならないのか

 

やっぱり、あの「お父さんに恥をかかせるな」の所から、わたしは変われていなかったのです

「両親の為に」と嫌な職場で耐え続け、職場では人に悪く思われてはいけないと頑張り続けました

その結果わたしが得た物は、ただ「ボロボロになった」という現実です

 

残念ですが、人の為にと思って行動しても報われません

感謝されるどころか、もっともっとと要求が来るだけ

人に好かれる事、良く思われる事、嫌われない事、を念頭に行動する限り、果てしなく搾取されてしまうだけなのです

 

しかし、「自分として生きられない」自分が変われる事を期待して、いろいろな講座やセミナーを受講してきたのに、変わらないままなのは一体どうしてなのか

分かっていてもまた同じ状態になってしまうのは何故なのか

自分でも分かりませんでした

 

自分がこうなってしまった原因があるはずだという視点で、ヒプノセラピーやインナーチャイルドセラピーなども受けていましたが、毎回何も出てきませんでした

 

そんな時、ネットで大嶋信頼さんというカウンセラーの方の書籍が紹介されているのを見て、ちょっと読んでみようと思い、書店に出向きました。

思っていた本はその時は無く、代わりに「支配されちゃう人たち」というのを買って帰りました。

そして、そこに書かれていた「本当のトラウマは記憶に残らない」という文章に驚きました

それかもしれない・・・

 

それ以降に発売になった他の書籍も読み、大嶋先生が開発されているFAPというセラピー技法の講座も受講

大嶋先生の提唱されている「問題の外在化」という考え方に感銘を受けました

これまでわたし達は、自分自身の抱える問題の原因を「自分の内側」にあると考えてきました

気持ちの持ちようとか、自分が弱いからだとか、間違った書き込みがなされている、といったように

だから「自分を変えなくては」と頑張ってきました

そして変わらない自分を見て、なんてダメなんだろうと自分を責めてきたのです

 

「問題の外在化」では、そうではなく

 

「支配者」という存在が身近にいて支配されてしまう

他人の考えが脳のネットワークで入ってきて、それを自分の考えであるかのように思ってしまう特定の遺伝子が不具合を起しているせいで、ちゃんと動けなくなっている

他人の嫉妬のエネルギーを浴びて“感電”状態になって動けなくなる

 

といった、自分のせいではない事が原因で問題が起きている、と考えます

 

自分のせいではなかった

 

そう思えるだけで、これまで自分を責めてきた人達は、劇的に救われます

 

支配嫉妬そしてわたしが過去に体験してきた対人関係のトラブルから「他人を自分の利益の為にコントロールしたがる」コントローラーの存在を加えて、それら三つの要因から抜け出す為のカウンセリングをしたいと、わたしは考えるようになりました

 

もう強くなろうと頑張る必要はありません

 

自分自身に戻る事で、合わない人と無理やり合わせていた状況が変わりますので、周りにいる顔ぶれが自然に変わっていきます

自分の感情、感覚を取り戻すので、本当にやりたい事や合っている事が分かってきます

また自分自身とつながっていられるので、支配、コントロール、嫉妬などを見抜けるようになり、これまでのように巻き込まれなくなります

技法を使いながら、苦しい辛い思いをする事無く、外的要因を取り除いていきましょう

 

 

他人の意識で、他人の身代わりに、他人の望みを叶えようとする人生から、もう卒業しませんか

 

自分に戻った時の楽(らく)さを、どうかぜひ知ってください